(このページは未完成です。現在はイメージでの作成で間違った内容が含まれる可能性がありますが、参考程度にしていただければ幸いです。)

シルクスクリーン印刷とは、どういった印刷なのかということと、行程などを記載していきます。最初は「シルクスクリーン印刷というかシルクスクリーンてなんぞや」ということで・・・

「シルクスクリーン印刷 作り方」でググってください。そのほうが早いです。

シルクスクリーン印刷は、現在身近なもので利用されているのは「Tシャツの絵柄」などで利用されています。そのほかはボールペンや電話機のボタン文字のほか、携帯電話のロゴなどにも利用されています。
近年ではインクジェット方式などでフルカラー印刷が出始めてはいますが、単価がまったく違うので、現在でも多く利用されています。成型時に転写する印刷方法もありますが、それはまた別の機会に説明をします。

説明文を沢山書いても読んでくれなさそうなので、下記から図を入れて「見積もり時に意味不明な部分」である物の説明をします。

お見積りなどで「シルク版」や「治具」などが何なのか解らない方や、インクジェット印刷とは違うということを理解していただきたく作成したものです。

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上図はシルクスクリーン印刷(以下シルク印刷)をするために使う版を作成するまでの行程など、簡単にまとめたものになります。これが全部で版代にあたるものになります(シルク用枠は除く)

「印刷したいイラスト」というのは、データーで出力できるものになります。Adobe Illustratorでアウトライン化させたものが主流となりますが、手書きをスキャンしてパソコンで画像を処理させたBMPやPNGほかJPGなどのデーター(高解像度に限る)も扱ったりします。
これで注意なのが、シルク版作成には「白か黒の認識のみで灰色は除外される」ことです。JPGを拡大したときに解るかと思いますが、白と黒の境目に灰色のグラデーションになった部分があります。この部分が露光するときに、光を通す通さないような部分が出て、グレー部分が多すぎる場合、酷い表現では毛が生えたようなものになったりします。

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上図の上部分が「灰色の部分」があるもので、上図の下部分が製版を行う際に最適なものになります。
印刷用データーについては、どの印刷方式も(オフセット印刷方式はわかりませんが)こういったデーターを用意しなくてはいけません。
<弊社ではインクジェット方式は行っておりません>

「印刷用透明フィルム」というのは、一般で市販されているOHPシートをさらに透明にしたものです。このシートにポストスクリプト対応プリンターでデーターを出力します。綺麗な製版は出来なくなりますが、市販のOHPシートで高解像度が出力できるインクジェットでも代用できます。
ポストスクリプトとは何ぞやと思うでしょうが、ルールに沿って専用プリンターが印刷する技術なんですが「Postscriptとは」で検索してください。

「乳剤」光を当てて固まらせることができる「のり」のようなものです。成分は同じく検索で調べてください。(ごめんなさい詳しくないです。)

「シルク印刷用メッシュ」は通気性のいい布みたいなものと思ってください。網状の密度によって、印刷の精度が変わってきます。密度が上がると輪郭がハッキリした印刷ができるのですが、インクの抜け具合が悪くなっていきます。製品の質によってメッシュの密度を使い分けをします。これも詳しい説明が出ているので検索してください。

「シルク用枠」は、単純に水平にメッシュが貼れる枠になっていて、少々頑丈であれば写真立てのガラスを取った枠などを利用しても大丈夫かと思います。手でネジれない・ゆがまないのであればOKです。

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(簡単すぎるイラストになっておりますが、露光する場合は版全体を囲み、余計な光が入らないようにします。)
光が当たるところの乳剤が固まり、影になるイラスト部分が残るようになります。露光が終わったら水をしみこませたハケで、影部分になったところだけの乳剤をはがします。(ものによっては水で流すだけのものもあります)

検索任せの説明になってしまいましたが、製版は専門のプロに任せており自社で作成していないので、不足な点が多く申し訳ありません。

ここまでの内容を簡単に書きますと「製版するのに曖昧な部分のあるデーターでは失敗しますし、簡単には作成できないものですよ。」という説明になります。

次は製品に対してどのように印刷するかという説明になります。

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上図にもありますように、全体を横から見た図になります。乳剤が固まらなかった部分から、スキージと呼ばれるゴム板でインクを押し出すようにサーっとスライドさせます。
ちなみに「黒い部分の治具」と書かれたものは、製品を動かないようにするための物で、どの製品に対しても安定して印刷できるように作成します。当然底の部分が複雑になればなるほど高価になります。

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遠近法が変に感じるのは置いておいて、上から見ると上図の感じになります。乳液で固めてない部分からインクが抜けて印刷できます。何色ものカラーを印刷する場合は、この行程を色数分だけ繰り返します。
インクの粘度が水のようでなければ、抜いた穴から勝手に垂れ落ちることはありません。

これまでの作成方法からしてピンと来てる人もいると思いますが、印刷が難しいものと不可能なものがあります。

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上図が印刷可能(赤線)と不可能(赤バツ)でつけてあるものになります。真ん中の図は版の破損の可能性があるので別途相談になるようなものです。右図も同じく試作が必須になるようなものになります。
あくまで極端な図で書いてますが、この形状で0.1mm程度の高さでも印刷に影響が出ます。そのような場合は、印刷方法を変えるか、ある程度の不良限界を決めるご相談をすることがあります。

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円周でのシルク印刷もあります。上図のような感じで円柱の周りなどに印刷することができます。が、全体的に割高なのでノベルティで希望される方は少ないです。

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シルク印刷の欠点で凹凸のコーナー部分に印刷が出来ないというのに対応したものが、上図のパッド印刷方式になります。すごい単純なイラストで申し訳ないのですが「こういった印刷ができますよ」という意味でみてもらえれば幸いです。3ついっぺんに押し込んでるように見えますが、実際は1か所のみです。(3か所の場合は3回にわけて印刷します。)

パッド印刷のページも作成しようと思いましたが「版の価格が高いし範囲が狭い」という理由で却下することが多いので、ついで書きの説明になりますのでご了承ください。

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パッド印刷の説明もシルク印刷と似たようなものになるので、上図にパッド印刷の動作をおつけしました。インクを版に乗せ・シリコンゴムでインクを取って・製品に張り付ける・・・といった動作になります。
美しさに欠けるところはありますが、シール印刷程の鮮明さはあるかと思います。

古い印刷技法ではありますが、色の表現が無限(お金をかければ)に近い上、製品に直接印刷するということについては低コストで行うことができます。